SOS

モールスの感想です。たぶん年明けくらいに書いた下書きが出てきたのでちょっと書き直して公開することにしました(貧乏性)話題がとっ散らかっているけれどまとめるのは諦めます。

こたきくん19歳のお誕生日に発表された単独主演舞台のお知らせ。いつか、観てみたかった外部舞台のお仕事がこんなに早く実現するなんて嬉しびっくり。

モールスがどんなお話か訊かれるととても難しくて、まとまらない(これからもきっとまとまらない)。
強いていうなら、オスカーの成長なんだけど、「成長」という言葉がもつポジティブな印象とは離れたところで物語は進みます。成長せざるを得なかった、なんだよな。

家ではママの言うとおり、学校ではいじめられていたオスカーは「やられっぱなしはだめ」「やり返す、立ち向かう、勇気を出して」と諭すエリに励まされて自分の意思で動くことを始める。
自分を押し殺してきたオスカーがエリに尋ねる「ぼくは、なんて言ってる?」が可愛くて切実でとても好きなんだけど、内向的だったオスカーをそこまで惹きつける、ヒトにはない魅力があったんだろうな。
エリとの別れを経験した後はナイフで木を刺すことで全能感を味わっていた少年ではなくなっていて、それが切ない。雑貨屋のおじさんと決別した時点で彼を庇護される者ではなくなってしまった。

エリの象徴的なシーンはやっぱり「お菓子、食べてみる!」かなあ。受け入れられないと分かっていても食べてみたい、人間として生きたいエリの切なさがある。
あと、「自分は、あなたにふさわしくないんじゃないかと思う」「ぼくもそうだよ、」
ああ!ここ!ここ!めっちゃ恋愛してる!自分が相手と釣り合わないんじゃないかって悩むなんてめっちゃ恋愛してる!
回数を重ねるにつれて、エリの恋心がピュアになっていった印象があります。最初はエリの世界に引きずり込まれてしまった絶望感を結構感じた。水上京香さんの笑顔がどんどんキュートになってオスカーへの愛情も全身から伝わってくるんだよ…。話は脱線するけどわたしがオスカーの幸せをこんなにも願うのは、やっぱり彼がこたきくんだからなのでしょう。

きっとあの水の中は今までのオスカーで、息を止めて苦しくて苦しくてもがきながら生きていたオスカーを救い出してくれたのはエリなんだと思います。
「入れてくれて、ありがとう」
「来てくれて、ありがとう」